ようやく、真っ白な世界に色が戻ってきました。
屋根から落ちた雪の山が小さくなり、庭の隅っこから、数か月ぶりに<土>がひょっこりと顔を出しました。
ながい間、重たい雪の下でじっと耐え忍んでいた、黒々と湿った土が、覆われた枯れ葉たちに守られながら現れました。
その姿を見たとき、言葉にできないほどの愛おしさと感動がこみあげてきます。
眠れる命のゆりかご
一見すると、まだ冷たくて何もないように見える土ですが、
実はこの中には、「未来の命」がぎっしりと詰まっています。
・春を待つチューリップの球根
・去年こぼれ落ちた名もなき花の種
・地中深くで春の合図を待つ木々の根
それらは決して休んでいたわけではありません。凍てつく寒さの中でも、雪という天然の布団に守られながら、じっくりと次の季節へ向けてエネルギーを蓄えていたのです。
「ゆるり」とした春の始まり
雪の下で守られていたのは、植物たちだけではありません。
私たちの心も同じかもしれません。
厳しい冬を越えたからこそ、土の温もりや、これから芽吹く緑の力強さにこれほどまで心が動かされるのでしょう。
これから一雨ごとに、土の色は濃くなり、そこかしこから小さな「緑の芽」が顔を出します。
民泊「ゆるり」の庭も、いよいよ賑やかになる準備が始まりました。
ぜひ、この生命力あふれる土の匂いを嗅ぎに、そして、目覚めたばかりの小さな命たちに会いに来てください。
「書き終えて数日。土の中から、鮮やかなクロッカスの花が顔を出してくれました。
氷のような土を押し退けて咲くその姿は、小さくても力強い、春のメッセンジャーです。」