弘前さくらまつりの朝。
まだ人の少ない時間、空気はひんやりとして、どこか澄んでいます。
弘前公園では、朝の静かな時間に、ゆっくりと桜を楽しむ方の姿も見られます。
濠の水面には、朝の光を映した桜の色。
ゆっくりと泳ぐカモの波紋が、その景色をやさしく揺らしていきます。
やわらかな光に包まれた桜は、
どこか瑞々しくて、静かに息をしているような気配があります。
その中に立っていると、自分の呼吸も、少しずつ整っていくような感覚。
まだ準備中の出店の前を通ると、
これから始まる一日の気配が、静かに広がっていくようです。
朝の桜は、「整う」という言葉がしっくりくる気がします。
眠っているあいだに少しほどけた身体が、またゆっくり目を覚ましていくような感覚。
あわただしく始まる一日の前に、ほんの少しだけ立ち止まってみると、
気持ちも身体も、思っている以上に軽くなることがあります。
はじまりの空気に包まれる桜の時間も、この季節ならではの贅沢かもしれません。